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これまで、切断者によるサッカー競技「アンプティサッカー」で使用する用具の安全性について、障がい区分別の「やり投げ」動作と飛距離の関係性、「車いす陸上」で使用するグローブ開発や「パラトライアスロン」競技での空気抵抗にもこだわった用具開発など、日本障がい者スポーツ学会や日本機械学会などで数々の論文・学会発表を行ってきました。「パラトライアスロンにおけるハンドバイク及びレーサーの足置きに関する研究」では、文科省による2019年度2020年度の2年連続で障害者スポーツ医科学研究拠点事業に採択されています。
いま谷口准教授は、東京パラリンピック出場を目指す陸上やり投げのパラアスリート・白砂選手(F46)にカーボン製義手を提供し、支援しています。左手首を失った白砂選手がやりを投げるのは右手ですが、飛距離を伸ばすためには左右のバランスを保つ必要があり、そこで競技用の義手が必要となります。製作した義手を試着しては東広島キャンパスの陸上競技場でやりを投げ、そこで感じた選手の違和感を基に重さや形を変え、谷口准教授が試行錯誤を重ねています。
用具開発を通じたパラアスリートのパフォーマンス向上を目指す取り組みは、学生にとっても動作解析や検証、改善までの貴重な学びになります。「いつか学生にも協力して取り組んでもらいたい」と意気込みます。
学部事務室